パーソナルジム・集客費用の見方

パーソナルジムの集客、どの経路が入会につながっているかを、
入会1人あたりで数える方法

広告、ポータル、紹介、SNS、Googleマップ。パーソナルジムの集客には、お金のかかる経路も手間のかかる経路も並んでいます。体験の予約は入っている。けれど、来月どれを続けてどれをやめるかを決める段になると、手がかりがありません。予約が多い経路が入会の多い経路とは限らないからです。

先に結論。体験予約の数ではなく、経路ごとに入会まで追って「入会1人あたり」で比べます。足す前に、入会が0の経路を1つ止めて、3ヶ月ぶんをまとめて読みます。同時に2つ変えないことが、数字を読める状態を保つ条件です。

この記事は、集客にかけている費用と手間の「見方」の話です。体験に来た方が入会しない場合は、その先の段の話になります(パーソナルジムで体験から入会しないときの切り分け方)。入会後に会員様が辞めていく場合は、継続の段の話です(パーソナルジムで会員が辞めていく前に、退会の前兆を見つける方法)。広告や紹介の具体的な金額・相場には触れません。

原因の見立て

体験予約が増えたのに、なぜ判断がつかないのですか?

予約の数は入会の数ではありません。経路ごとに、予約から来店、来店から入会へ残る割合が違うためです。

体験予約の数は、毎日目に入る数字です。だから、予約が多い経路に力を入れたくなります。ところが、予約から実際に来店する人、来店した人のうち入会する人の割合は、経路ごとに違います。たとえば、予約は多いが来店が少ない経路と、予約は少ないが来店した方がほぼ入会する経路があれば、「予約の多い経路」を伸ばしても入会は増えません。

もう1つ、見えにくいのが手間です。紹介は費用が0に見えても、お声がけや連絡の時間がかかります。SNSは投稿の時間、地図は口コミの返信や情報の更新の時間がかかります。費用だけを比べると、手間の大きい経路が「安い」と見えてしまいます。

つまり、比べるものは「予約の数」ではなく、入会まで追った数に対して、かけた費用と手間がどれだけだったかです。

経路ごとの、体験予約から入会までの減り方 経路2本を上下に並べ、予約・来店・入会の3段を丸の数で示した模式図。上段の予約の多い経路は、予約8、来店5、入会1。下段の予約の少ない経路は、予約3、来店3、入会2。予約の多い経路のほうが入会は少ない。数は模式で、目安ではない。 予約の数と、入会の数は、経路ごとに違う動き方をします 体験予約 体験に来た 入会 予約の多い経路 (例) 8 → 5 → 1 予約の少ない経路 (例) 3 → 3 → 2 予約の多い経路が、入会の多い経路とは限らない ※ 丸の数は読み方を示すための例(模式)で、目安の数字ではありません。
予約が多い経路が、入会の多い経路とは限りません。経路ごとに、入会まで追って比べます。

数え方

経路ごとの「入会1人あたり」は、どう数えますか?

経路ごとに「かけた費用・手間」「体験予約」「来店」「入会」を書き、入会の数で割ります。申込時に「何で知ったか」を1問だけ聞くのが土台です。

準備は、記録の入口で「何で知っていただきましたか」を1問だけ聞くことです。体験予約のとき、または初回の来店時に聞いて、経路ごとの記録として残します。選択肢は自店で使っている経路だけにし、「その他」と「覚えていない」を必ず置きます。細かく聞きすぎると答えてもらえなくなります。

そのうえで、月ごとに次の表を埋めます。

経路かけた費用かけた手間(時間)体験予約体験に来た入会入会1人あたりの費用
広告(例)3万円月2時間8513万円
紹介(例)0円月3時間3320円(手間は月3時間÷2人)
SNS(例)0円月10時間620割れない
地図・検索(例)0円月2時間4310円(手間は月2時間÷1人)

※ 表の数字は読み方を示すための例で、目安ではありません。

見るのは3点です。

  • 費用と手間は、金額に直さず並べて書きます。時間を無理に円に換算すると、根拠のない数字が混ざります。「費用は少ないが手間が大きい」「費用は大きいが手間が小さい」を、そのまま見比べます
  • 体験予約ではなく、入会の数で割ります。例の広告は予約が8と多いのに、入会は1です。入会1人あたりに直すと、紹介や地図より重くなっています
  • 入会が0の経路は、割れないと書きます。0で割った結果を無理に出さず、「この月は入会につながらなかった」と記録に残します

共通の費用(家賃・設備など)は、経路には割り振りません。経路ごとに分けられるものだけを、その経路の費用として書きます。

経路ごとの入会が、記録から追えていないとき

予約・問い合わせ・入会の記録がどこにあるかを伺いながら、経路ごとの入会をつなぐ流れを一緒に整理します。

経路ごとの入会を、記録から一緒につなぐ→

読み方

人数が少ないとき、何ヶ月で読めばいいですか?

入会が月に数人なら、1人の差で数字が大きく動きます。3ヶ月ぶんを束ねて読みます。

パーソナルジムは、1か月の入会が数人ということが珍しくありません。その場合、ある月に紹介で1人増えるだけで、その経路の入会1人あたりが半分になります。翌月に0人なら、割れなくなります。1か月ごとの数字で経路の良し悪しを決めると、運の上下に振り回されます。

そこで、3ヶ月ぶんの費用・手間・入会を足し合わせてから、経路ごとに読みます。上の例なら、3ヶ月ぶんの入会を経路ごとに足して、「3ヶ月で入会が0だった経路」「3ヶ月で入会が1〜2人だった経路」に分けます。月ごとの割合を比べて一喜一憂しない考え方は、体験から入会の記事でも書いています(入会率は何%を目指せばいいですか?)。

束ねるあいだは、経路の構成を変えません。途中で広告をやめたり足したりすると、束ねた数字が何を表しているか分からなくなるためです。

月ごとの入会と、3ヶ月で束ねた入会の読み方 左に、1つの経路の月ごとの入会が1ヶ月目1人、2ヶ月目0人、3ヶ月目2人と上下する棒が並ぶ。ラベルは、月ごとは運で上下する。矢印で右へつながり、3ヶ月ぶんを足した入会3人の1本の棒がある。ラベルは、束ねてから読む。人数は例で、目安ではない。 同じ経路でも、月ごとに読むか、束ねて読むかで見え方が変わります 月ごとに読む 1人 0人 2人 1ヶ月目 2ヶ月目 3ヶ月目 月ごとは運で上下する 3ヶ月ぶんを足す 3ヶ月で束ねて読む 3人 3ヶ月ぶん 束ねてから読む ※ 人数は読み方を示すための例で、目安ではありません。
月ごとの数字は上下します。3ヶ月ぶんを足してから、経路ごとに読みます。

打ち手

数えたあと、何から手を付けますか?

足す前に、3ヶ月で入会が0だった経路を1つ止めます。止めて、さらに3ヶ月、全体の入会がどう動くかを見ます。同時に2つは変えません。

数え終わると、「あれもこれもテコ入れしたい」となりがちです。けれど、同時に複数を変えると、入会が増えても減っても、どの変更の結果か分かりません。順番は次の通りです。

  1. 3ヶ月で入会が0だった経路を1つ選ぶ。複数あれば、手間がいちばん大きいものから
  2. その経路を止める(広告なら出稿をやめる、SNSなら更新の頻度を決めて落とす、など)
  3. さらに3ヶ月、全体の入会数と他の経路の動きを見る。止めても全体の入会が変わらなければ、その経路は入会に効いていなかった可能性が高い
  4. 空いた費用と手間を、入会の多かった経路へ回すかを決める。足すのは止めたあと。一度に2つは動かさない

⚠ 注意が2つあります。止めた経路が、他の経路の入口になっていることがあります。たとえばSNSで知った方が、あとから地図で検索して予約する場合です。申込時の1問が「最後に使った経路」しか拾えないなら、止める前後で全体の入会数が動くかも見ます。もう1つ、「この経路をやれば入会が増える」と約束できるものはありません。数えるのは、止める経路を決める材料を得るためです。

記録の置き場

記録が散っているとき、どうしますか?

全部を一度につなげなくて大丈夫です。まず、経路・予約・来店・入会を1枚の表に月に1回まとめられる状態を目指します。

予約サイト、問い合わせ、紙の申込書、会員管理がばらばらだと、経路ごとの入会を数えるだけで1日つぶれます。最初は表1枚で十分です。1人の体験の方について、「知った経路」「予約日」「来店したか」「入会したか」の4つが1行で見える状態を作ります。

そのあとで、予約や問い合わせの記録とLINEをつなげて、経路の記録が自動で残る形にすると、毎月つなぐ手間が減ります。つなぎ方はLINE公式アカウントの運用、地図まわりはGoogleマップ集客(MEO)にまとめています。パーソナルジム全体の進め方はパーソナルジムの集客・運用にあります。

ご相談の前に

集客費用の数え方の、よくあるご質問

入会1人あたりの費用は、いくらなら普通ですか?
目安は置きません。料金設定、客単価、通う期間、入会までの流れが店ごとに違い、出回っている数字も何を分母に数えたのか書かれていないものが多いためです。比べる相手は他店ではなく、自店の3ヶ月前と今です。同じ数え方で、入会1人あたりが下がったかを見ます。
紹介は費用0だと考えていいですか?
費用が0でも、お声がけや連絡の手間はかかります。手間の時間を書いたうえで、費用の欄に「0」と書きます。紹介のお礼を渡す場合は、それも費用として書きます。お礼の渡し方の法的な扱いは、この記事では扱いません。
口コミや地図(MEO)も経路に入れていいですか?
入れて大丈夫です。「Googleマップ・検索」を1つの経路として、費用は代行や有料ツールを使っている分だけ、手間は口コミ返信や情報更新の時間を書きます。口コミは、お願いの仕方によっては広告のルール(ステマ告示)に触れることがあるため、内容を指定した依頼はしません。
SNSは入会につながったかを測れますか?
完全には測れませんが、申込時の「何で知ったか」の1問で、最後に見た経路は拾えます。SNSで知って地図で検索した方は、地図と答えるかもしれません。そのため、SNSを止める前後で全体の入会数が動くかも、あわせて見ます。
代行に頼むと、数え方は変わりますか?
数え方は同じです。代行の費用は、その経路の費用に入れます。代行を頼むときの考え方はパーソナルジムの集客・運用にまとめています。
ピラティススタジオでも同じ見方でいいですか?
同じ見方で使えます。違うのは経路の構成で、予約サイトやレッスン単位の体験が多い場合は、表の「体験に来た」をレッスン参加に読み替えます。業態ごとの進め方はピラティスのページにあります。

このページの根拠にした一次情報

この記事を書いた人

守屋 大地|Knotlas(ノットラス)代表

身体系ウェルネス専門の集客・運用パートナー。Googleマップ・口コミ・SNS・AI検索という「新規の入口」と、LINEでの「再来店」を、AIを使って一つの運用にまとめています。どの入口が入会につながっているかを、記録から毎月いっしょに数えながら伴走しています。 運営者情報

経路ごとの入会を、記録から一緒につなぐ

予約・問い合わせ・入会の記録がどこにあるかを伺いながら、どの経路から何人が入会したかを数える流れを一緒に整理します。人数が少ない月の読み方も、あわせてお伝えします。

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